『モンスターハンターワイルズ』レビュー|集中モードとセクレトが変えた狩猟

PS5版『モンスターハンターワイルズ』の本編をクリアしました。

天候によって姿を変えるフィールドをセクレトで走り、群れの中から狙うモンスターを探す。狩猟の前後にあった区切りが薄くなり、ひとつの世界の中で暮らしながら狩っているような感覚が強く残る作品でした。

目次

この記事について

この記事は、PS5版の本編をクリアした時点でのゲームログです。物語の結末やモンスターの具体的な攻略には触れず、フィールド、移動、武器アクション、ストーリー、遊びやすさを中心に振り返ります。

作品名モンスターハンターワイルズ
プレイ環境PlayStation 5
ジャンルハンティングアクション
プレイ範囲本編クリア
ネタバレ物語の核心には触れません

環境が変わると、狩りの景色も変わる

本作で最初に惹かれたのは、フィールドそのものが動いているように見えることでした。乾いた土地に砂塵が立ち込め、やがて天候が変わると、光や草木、生き物の様子まで変化します。

大型モンスターだけが置かれているのではなく、小型の生物が群れ、捕食し、危険から逃げていく。その中へハンターが入っていくため、狩猟がフィールドから切り離されたイベントに見えませんでした。

同じ場所でも時間と天候で印象が変わり、目的地へ向かう途中に足を止めたくなります。映像の密度は高いものの、戦う場所の起伏や周囲の生物まで含めて、狩りの状況を作る要素になっていました。

セクレトが狩猟までの流れをつなぐ

移動を支える乗用動物のセクレトは、広いフィールドを走るだけでなく、目的地までの案内や移動中の準備も助けてくれます。地図を見ながら細かな道を探す負担が減り、次の狩猟へ自然に移れるようになりました。

もうひとつ大きいのが、二本目の武器を携行できることです。キャンプへ戻らず、セクレトに乗って武器を持ち替えられるため、相手や状況に合わせて別の武器を試しやすくなっています。

一方で、自動で進む動きと自分で細かく操りたい場面が噛み合わず、思った位置へすぐ寄れないこともありました。便利さが大きいぶん、追跡中の小さな操作でもどかしさを感じる場面はあります。

集中モードと傷口が攻撃の狙いを変える

集中モードでは、カメラを向けた方向へ攻撃を調整しやすくなります。大振りな武器でも狙いを修正しやすく、モンスターの小さな動きに攻撃が外れる場面が減りました。

攻撃を重ねて生まれた傷口を集中弱点攻撃で狙うと、はっきりした手応えがあります。ただ闇雲に攻撃するのではなく、どこへ傷を作り、いつ壊すかを考えることで、ひとつの狩猟の中にも小さな目標が生まれました。

従来の操作へ新しい入力が加わったため、最初は指が忙しく感じます。集中モードを使い続けると視点の扱いも変わり、武器によっては以前の感覚から切り替える時間が必要でした。それでも慣れると、狙った部位へ攻撃を通す気持ちよさにつながります。

十四種類の武器を試しやすい

登場する武器種は十四種類です。それぞれの基本的な個性を残しながら、新しいアクションや集中モードとの組み合わせが加わっています。

セクレトに二本目を預けられるため、慣れた武器だけで進む必要がありません。近接武器と遠距離武器を組み合わせたり、同じ武器種でも性質の違う二本を持ったりと、準備の幅が広がりました。

操作の複雑さは武器によって差があり、説明を読んだだけでは使いどころが分かりにくい技もあります。ただ、持ち替えの手間が減ったことで、実戦で試しながら覚える入口は広くなったと感じました。

物語の中にハンターがいる

今回は調査隊の仲間が常に近くにいて、移動と会話、発見から狩猟へ続く流れを物語として見せます。主人公も会話に参加するため、周囲から頼まれた仕事をこなすだけでなく、自分が一行の中にいる感覚がありました。

禁足地で暮らす人々と出会い、自然と人間、モンスターの関係を知っていく構成は、変化するフィールドともよく合っています。詳しい展開には触れませんが、次の土地へ向かう理由が示されるので、本編を最後まで進める力になりました。

その一方で、物語を優先する区間では、自分のペースで狩りへ向かう自由が少し弱くなります。会話や演出を追う時間が続くため、すぐに装備作りと周回へ入りたいときはテンポが遅く感じられました。

遊びやすさと、本編後に残った物足りなさ

採集、移動、クエストへの参加といった部分は整理され、狩猟へ入るまでの手間がかなり減っています。シリーズに慣れていなくても、仲間の説明と画面の案内を追えば進めやすい作りでした。

本編の難易度も全体として取り付きやすく、装備を細かく詰めなくても物語を進められました。ただ、シリーズで何度も狩ってきた側から見ると、装備を作り直して強敵へ備える必要性は薄く、本編クリア時点では少し物足りなさも残りました。

情報量の多い画面やメニューは、便利な機能へたどり着くまで迷うことがあります。美しい景色と多数の生物を描く一方で、場面によっては映像の安定や見やすさが気になることもありました。快適になった部分と、複雑になった部分が同居しています。

振り返り

『モンスターハンターワイルズ』は、狩猟だけでなく、その前後までひとつの世界につないだ作品でした。変化する自然を進み、群れの中から獲物を見つけ、セクレトで追いながら武器を選ぶ。これまでのシリーズにあった準備と狩りの楽しさを、途切れにくい流れへ組み直しています。

操作や画面の情報量、物語区間のテンポ、本編クリア時点の手応えには気になるところもあります。それでも、集中モードと傷口を狙う戦闘、動き続けるフィールド、仲間と旅をする物語は強く印象に残りました。新しい土地で狩る感覚を、丁寧に味わえる一作でした。

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